うしのつむじ

牛の版画と絵を描く、冨田美穂のブログです。

釧路芸術館×FMくしろ<Path-artの仲間たち>、終了しました。 

 

釧路芸術館×FMくしろ<Path-artの仲間たち>展、16日無事終了いたしました。

本当にたくさんの方に来て頂いたようです。釧路の皆様も、遠方からわざわざ見に来てくださった方も、本当にありがとうございました…!
fmくしろのmidoriさん、芸術館の和氣さん、皆様、中村さんと佐藤さん、搬入をお手伝いくださった佐伯さん、お世話になりました!


そして東一条ギャラリーのあたたかい展も17日に終了いたしました。
今年は参加だけで見に行けなくて本当に残念でしたが…見に来てくださった皆様、ギャラリーの浅沼さん、ありがとうございました!

これで今年の展示は無事終了しましたね。
振り返ってみればいつもの荒川版画美術館に牛展にfareastにと忙しくさせてもらった一年でした。

来年は2月3日~4月9日の、川崎市岡本太郎美術館での第20回岡本太郎現代芸術賞展からのスタートになります。
いまから展示作品の制作の追い込みです…。牛の表面積の広さと戦っております…。

そんなわけで今年のブログ更新はこれで最後にさせていただきます。
良い作品を作って皆様にお見せできるよう、がんばります。

それでは皆様、良い年末年始をお過ごしくださいね!




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category: 展示の報告

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釧路芸術館×FMくしろ<Path-artの仲間たち>アーティストトーク終了しました。 

 


昨日、path-artの仲間たち展の会場にて、参加作家の中村彰宏さんと、fmくしろのmidoriさんと私とで、アーティストトークが行われました。
たくさんの方にお集まりいただき、本当にありがとうございました。

中村さんと私の作家としてのタイプがけっこう対照的で、お話していていろいろな発見があり、楽しい1時間でした。

このような機会を与えて下さった、midoriさん、釧路芸術館の和氣さん、ほんとうにお世話になりました。

完成した会場もとても密度の濃い楽しい展示空間でした。

中村さんのeastsideに連載されていたイラストや、佐藤弘康さんの写真、実はとっても牛度が高い空間にもなっていますよ!

会期は16日までですので、お近くのかたはぜひご覧になっていただければと思います。




私の作品と、奥の中村彰宏さんの作品。中村さんの大作には触って楽しめるしかけも。

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佐藤弘康さんの写真。モノクロームで撮られた牧場の風景。

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midoriさんのpath-artのブログを大きくプリントしたもの。インタビューの様子は会場のパソコンで聞く事もできます。
3人の彫る音、ペンの音、シャッター音をミックスした素敵なBGMにもぜひ耳を傾けてみて下さいね。

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FarEastコンテンポラリーアート2016終了しました。それと今後のお知らせ。 

 

北見市で開催されていたFarEastコンテンポラリーアート2016、会期が終了しました。
たくさんの方に見に来て頂きました。
来てくださった方、お世話になった会場の方々、本当にありがとうございました。

北見は私にとっては近くて遠い都市だったのですが、これを機に北見でずっと活動されている作家さん方ともお話する事ができて、とても勉強になりました。

私の作品は搬出の都合上3日まで展示してあります。

他会場の様子、他の作家さんの作品は、facebookページに上がっておりますので、そちらを参照下さい。

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今後の予定ですが、秋まではいつも通り、佐伯農場荒川版画美術館での展示があります。

8月には東一条ギャラリーにて、「歩くことは考えること、創ることは考えること」展にてポストカードを販売します。
牛展で販売した赤牛ポストカードも販売します。売り上げは熊本地震チャリティーです。
久しぶりに閉店中の俵真布をカフェとしてオープンするそうですよ!とても素敵なイベントになりそうなので、こちらもぜひ。

「歩くことは考えること、創ることは考えること」
東一条ギャラリー 北海道中標津町 東1条北1丁目16番地
8月19・20・21・26・27・28日(金、土、日曜日)午前11時〜午後4時
http://e1gallery.blog129.fc2.com/blog-entry-634.html

秋にはまた別の展示、そしてその先の春、夏といろいろありそうです。
そちらも発表できる時に随時お知らせしていきますね。

最近すっかりブログの更新がおろそかになっていたので、スケッチやイラストなどもうちょっとマメに更新して行きたいですね。


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牛展、終了しました。 

 

牛展3、無事会期を終了いたしました。

会場のアーツ千代田3331に、本当にたくさんの方にお越し頂きました。

東京都、関東近県から、東北や長野や島根や沖縄北海道まで…牛展のために都合をつけておいで下さった方がたくさんいらっしゃいました。

本当にありがとうございました!

私もバタバタしてしまって、なかなか来てくださった方とゆっくりお話しできなかったのが本当に申し訳なかったです…。

東京都千代田区、秋葉原という都会のど真ん中、各々の作家さんたちそれぞれの牛に対する視点がつまった牛展会場に、集まってくださった方々もまた、牛好きな方々で、とてつもなく牛愛密度の濃い空間ができていたように思います。

作家さんたちの魅力はもちろんの事、牛のもつパワーも実感したような、そんな3日間でした。

本当に、来てくださった方、参加作家の皆さん、協力してくださった方々に感謝の気持ちでいっぱいです!!!


お知らせしていた赤牛ポストカードもありがたい事にたくさんの方にご購入いただき、計130枚も売れました。
売り上げの19,500円を、公益社団法人中央畜産会の、熊本・大分地震に係る義援金に寄付させて頂きました。

そして、ポストカードセットは129セットも!
こちらは1月からの売り上げと合計して、44,100円を移動支援Reraへ寄付させて頂きました。(売り上げの3割を寄付しています)

以下牛展会場の写真です。けっこうな量がありますが(しかもあまり上手な写真ではないのですが…)、どうぞご覧ください。


会場のアーツ千代田3331。都会の真ん中なのに緑が多くて、とても素敵な場所でした。会場の方にもとてもよくして頂きました。


私の作品。


新作はこの2点。

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「396」同僚にグーフィーと呼ばれていた、耳のたれ気味だった牛です。

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「1086」子牛の作品では久しぶりに油性のカラー刷りに挑戦してみました。

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アップ。

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会場風景。涌井陽一さん、ずっと夢MILKPROJECTさん、スズキトモコさんの作品。あまりちゃんとした写真が撮れておらず申し訳ないですが…。
涌井さんはずっと会場で「牛似顔絵」のワークショップをやっていて、人を牛にして描くという離れ技を披露しておられました。これがまたとても特徴をとらえていてすごかった。私も牛にしてもらいました。
ずっと夢MILKPROJECTさん、ロゴやポスターなどでお世話になりました。展示してあった牛乳パックやポスター、トレーディングカードもとってもキュートでした!
スズキトモコさん。展示の作品もかわいかったし、、なにしろグッズが激売れでしたね!どれもかわいい牛のマスキングテープやシール、手拭いなどのグッズたち、みなさんこぞって買っていかれていました。

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高田千鶴さんの写真、牛ってこんな顔するんだ~という一瞬を切り取って、誰もを牛の虜にする素晴らしい写真達!牛展準備では本当にいろいろお世話になってしまいました。
チーズのこえ×BonBonFromage 大和田百合香さんのチーズ販売。本当に美味しそうなチーズがたくさん並んでいましたね!私も1階カフェでチーズの盛り合わせを食べましたが、どれも美味しかった…!大和田さんの人柄パワーも相まって、最終日には完売していました。

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荒井牧子さん、荒井さんの羊毛フェルト、テレビで見た事ある、という方もいらっしゃるかもしれません。牛と人とのヒトコマがかわいい羊毛フェルトで表現されていて、だれもが笑顔になってしまうような素敵な作品でした。ワークショップも楽しそうでした~。きゃねこさんの作品、なんという堂々とした乳…!その作品のインパクトは牛展随一。ワークショップのブローチ作りもありました!


佐藤真理子さんはリアルなのにキュートな牛のイラスト。北海道の酪農家さんの娘さんだそうです。さすが、タペストリーにした絵などさすが目の付け所が違うな…という胸の筋肉のリアルさでした。浅田ゆりさん、遠く石川県からの参加。牛への愛が溢れているんですよね…みているとじんわり幸せな気持ちになれる作品達でした。人柄もまた面白い!


劇団須藤兄弟の酪農劇。千葉の酪農家さんのご兄弟による演劇ユニット。ジャグリングを交えた、まさかの牛乳パワーで地球を救うお話に、こどもも大人も大興奮!かなり盛り上がっていましたね~。





つるぎ堂さんの活版印刷ワークショップ。こちらも大人気でした。肝心の活版の写真を撮ってませんでしたが…字とイラストの版を組み合わせて、専用のプレス機で印刷する様子は見ているだけでも楽しかったです!

こちらがつるぎ堂さんの牛メッセージカード。かわいい!


浅田さんの作品。これは牛と関わった人ならわかる…!いとおしい。



佐藤さんのタペストリーとミニ牧場。


佐藤さんの牛イラスト。さすがの筋肉描写!そしてかわいい。


高田さんの写真、やっぱり大好きです!


牛似顔絵を描く涌井さん。集中力!


ずっと夢MILKPROJECTさんの作品。こんな牛乳パックあったら欲しいな~。


スズキさんのファブリックパネル、牛インテリアに最高ですね。


荒井さんの作品。やはり癒されますね~。


きゃねこさんの作品。みんながこの牛で笑顔になった!


1階のカフェで出してくださっていた、大和田さんのチーズの盛り合わせ。どれも美味しかった!



物販スペース。とても充実していましたが、あまりの盛況ぶりにすぐ売り切れてしまったものもありました。


わたしはポストカードの他に絵本も販売させてもらいました。

こうして振り返ってみると、本当に私自身が牛展を楽しませてもらったなあと思います。
贅沢を言えばもう少し、来てくださったお客様や、作家さんたちとゆっくりお話したかったですね…!
またいつか、こんな機会が持てるといいですね。

本当にありがとうございました!

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小品展、終了しました。板目、木口など木版画技法の説明も。 

 

東一条ギャラリーでの、冨田美穂小品展、終了しました。

短い会期の間に、本当にたくさんの方にお越しいただきました。ありがとうございました!

今回は木口木版の刷りのデモンストレーションや、ワークショップなど新しい試みも行い、私としても大変勉強になりました。

会場の写真のあとに、刷りのデモンストレーションの捕捉も上げますので、ちょっと長くなりますが興味のある方は最後までご覧になってみて下さい。


会場の様子。



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新作の「946」。

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DMに使用した「サンちゃん2015」

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一日一牛。

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素敵な額をいただいたので、年賀状を入れてみました。


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酪農ジャーナルさんの連載も、額に入れて飾らせていただきました。

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せっかくなので、全共のポスターも。

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ポストカードも種類が増えました。


そして、今回は木口木版画の刷りのデモンストレーションを行いました。
その時の様子を、下記の東一条ギャラリーさんのブログで紹介していただいています。

http://e1gallery.blog129.fc2.com/blog-entry-617.html

展示をすると、よくどうやって作っているのですか?と質問されるのですが、なかなかうまく説明することもできないので、今回は実演をさせていただく事にしました。
皆さんの前で説明させてもらった事で私の中でもちゃんと言葉にして整理する事ができて、とても勉強になりました。

まず私の作品といえば大きな牛の版画だと思うのですが、それは「板目木版画」といつもキャプションには書いています。
今回の展示で言えば「946」です。
なぜあえて「板目」と表記するかと言うと、私の作品には同じ木版画でも「板目」と「木口」と「水性板目」の技法的には3種類あるからです。

「946」の版木。板目木版画。表面に墨とニスを塗って黒くしてあります。
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「サンちゃん2015」の版木。木口木版画。表面に墨を塗って黒くして彫っていきます。
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こうして版木を見るとわかると思うのですが、板目の版画は木の板目、地面に対して木を垂直に切った面を彫っています。いわゆる、普通のベニヤ板や棚板などに使うのと同じです。ちなみにこの版木は木版画用に作ってあるシナベニヤです。
それに対して木口木版画は、木を水平に切った面、年輪がそのまま見える輪切りの面をつやつやになるまで磨いてから彫っています。こちらは柘植の木。櫛などに使う堅い木です。

何が違うのかと言うと、木の堅さと、大きさです。
板目はベニヤ板なので、大きな作品も作る事ができます。
木口はとても堅いので、緻密な表現が可能ですし、版木もへたらないのでたくさんの数刷る事ができます。そのかわり、板目のような大きな作品を作るのは難しいです。板目のシナはやはり柘植の木口に比べるととても柔らかい素材と言えるので、木口ほど細かい表現はできませんし、版木も摩耗が早いです。

表面を黒く塗ってあるのは、黒い面に彫ったところに木の色が出るので、黒いインクで刷った時のイメージで彫り進めていく事ができるからです。

私の場合は、単純に小さい作品は木口、大きな作品は板目と使い分けていますが、大きな板目の牛を作るヒントになったのは、木口の授業で油性の雁皮刷りの技術を学んだ事でした。

使う道具も違ってきますので、以下に写真を載せます。

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板目木版画で私が使う道具。彫りには彫刻刀、特に三角刀を使って毛を彫っていきます。鼻や目の周りなど、毛の生えていないところには小さな浅丸刀を使います。
刷りにはかなりの力を要しますので、大きいボールバレンを使っています。


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木口木版画に使う道具。一番違うのは、彫りに彫刻刀ではなくビュランという道具を使う事です。
銅版画のエングレーヴィングという技法で使用するビュラン。金属である銅板を直接彫れる道具ですから、かなり堅いものでも彫れるわけですね。
私は牛しか彫っていないし、背景を落としてしまいますが、本来はビュランの線の細密なタッチで漆黒の画面に白い線を起こしていく、非常に幻想的な表現の多い技法です。ぜひ私以外の作家さんの作品も見てほしいです。
木口の版木をたとえば三角刀で彫る事もできなくはないですが、すぐに刃先がダメになってしまうでしょう。
逆にビュランでシナベニヤを彫ると、めくれてしまってうまく彫ることができません。

ビュランと、版木と、刷った雁皮紙。
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ビュランの刃先。
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違いは木と刀ですが、私の場合共通するところもあります。
それはインクと紙です。木口木版画を刷るのには、繊細な彫りが埋まってしまわないように、硬いインクを薄く丁寧に版木に重ねていく必要があります。そこで、非常に堅く粘りがあり乾きにくいインクであるリトグラフ(石版画)用の製版インクと、銅版画用のインクを混ぜて使います。
そして、厚手の紙にそのまま刷る事もできなくはないのですが、よほど力とコツを知らないと、バレンでこする時に、紙がすべってしまってうまく刷れません。
そこで、雁皮紙という非常に薄い和紙に刷ります。雁皮紙ほど薄くて丈夫な紙であれば、インクに紙がしっかりと密着して、ずれずに刷る事ができます。
雁皮紙に刷ったものを、厚手の版画用紙などに張り付けて、完成となります。

946を刷った雁皮紙。
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刷った雁皮紙を水張りした和紙(麻紙)に貼り込みます。
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学生時代に、「木版画で牛を作る」というテーマを見つけたばかりであった私には、この木口の雁皮刷りの技法が大いに参考になりました。
実物大の牛を作りたかったので、版木はシナベニヤにして、刷りについては木口のやり方を応用する事で、繊細な彫りで大きな作品を作る事が可能になりました。
もちろん、先生方や助手さんたちにたくさん相談に乗っていただいて、試行錯誤の末たどりついた技法であると言えます。

板目の大きい作品は、とにかくバレンでの刷りが大変なのと、雁皮紙を大きな和紙に貼り付けるのもなかなかの大仕事であります。
これもいつの日か記録にとって説明できればいいですね。

あとは、最近では「ナラちゃん」や「785」「青チョッキの白ちゃん」などの、カラーの木版画はまた違った技法になるのです。
板目の版木と彫刻刀というのは変わりませんが、刷りが絵の具と水を使います。いわゆる「浮世絵」に通じる技法です。
いままで説明した「板目」「木口」はどちらも油性のインクを使うので、これまた全然道具が違ってきてしまうのですね。

長くなるので、こちらはまた別の機会に説明しようと思います。
慣れない説明はたして伝わったでしょうか…。また実演などして直接説明する機会も作れたらと思います。

いやー木版画って奥が深いですね。最後まで読んでくださった方、ありがとうございます!



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